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低刺激なのに高い密着性
肌に優しく、
貼っていることを忘れさせてくれる
10µmのテープ

story

01

これまでのテープは、
肌にダメージを与えていた。

01

episode

開発Iさん:
開発のきっかけはいつも、「もっといいものないかな?」という医療の現場に携わる人からの声が多いからです。今回も、「このテープ、もっとなんとかならないかな?」とニプロ株式会社様からご相談を受けたことで始まりました。初めて聞いたときには正直、「今、出回っているものでも十分では…」と思いました。というのも、従来のポリウレタンテープは20〜30µmのものが一般的でした。なぜなら、「防水する」「固定する」という目的を果たすのには十分だったからです。

ところが、よくよく担当者様から話を聞いてみると、全ての人にとって快適な製品かというとそうではなかったわけです。それどころか、テープが肌にダメージを与えていることすらあると知りました。たとえば、週に何度もテープを使用する透析患者さんが、痒みやかぶれに悩まされている。NICUの赤ちゃんの弱い肌が、テープと一緒に剥がれてしまう。自分たちは良い製品を作っていると思っていたこともあり、その事実を知ったときはとてもショックでした。

そこでまずは半年かけて市場調査を行い「求められているテープとはどんなものか?」を徹底的に探ることにしました。その結果、「とにかく薄くて、低刺激でありながら、粘着力や防水性にも問題がないテープ」を求めているとわかったんです。でもそんなもの、その時点ではどこにもありません。だからこそ「これを作れば、救われる人がいる」と確信を持つことができ、ニプロ株式会社様と本格的にプロジェクトをスタートさせました。

※10µm=0.01mm

世界初のテープを目指し、
会社一丸となって取り組んだ
2年半のプロジェクト

02

episode

設備Sさん:
初めてこの話を開発Iから聞いたとき、「何を言ってるんだ? 今の機械の技術ではなかなか難しい話だ…!やめてくれよ!」と思いました。当時、一般的に使われていたポリウレタンフィルムは20〜30µmです。開発側の視点で見るとそれでも十分薄い。それなのにオーダーはその半分の10µmだって言うんですから。「どうやって作るの? そんなの難題だよ!」と何度も説得しました。
でも、何度話し合っても想いが強くオーダーを曲げないので、ついにこちらも根負けしちゃって。いつのまにか「どうしたら10µmの薄いテープが作れるのかな? 薄さや軽さと同時に防水性や強度を保てるのかな?」と一緒に考えるようになっており、気づいたときには、「薄くて低刺激で、防水性もあって貼りやすいテープを作りたい!」という気持ちになっていましたからね。
そこからは、ミーティングの日々です。そもそも、理想を叶えるためには、まずはメーカー側と原材料について検討するところからスタートする必要がありました。なにせ前例がありませんから、思いついたらとにかく試して、失敗しての繰り返しです。開発、設備、製造現場の人、全員が気になること、思ったことをぶつけ合って解決案を出し合いながら進めて行きました。

開発Iさん:
低刺激で高い防水性を保つだけでも大変なのに、10µmというものすごい薄さのテープを凹凸部分に皺なく貼ることにもこだわったので、このプロジェクトに関わったメンバーは苦労したと思います。持ち手となる外側のみをフレーム形状にして、実際に貼り付ける場所を確認しながら簡単できれいに貼ることができるようになったときには、「世界初のテープになるかもしれない」とワクワクしました。

設備Sさん:
このフレーム形状を実現し、量産するための設備設計をするにも大きな壁がありました。これまでにない製品を製造するわけですから、社内に対応できる設備なんて当然ありません。設備メーカーとの設計相談から、試作の立ち合いまでに1年かかりました。量産するための試作が始まってからも、うまくいかないことの連続で…。テープの貼りやすさと扱いやすさを重視したため、形状は複雑です。そして、その複雑な形状に合わせた外形加工が必要になります。それはもう、すべてに高い技術力が必要になる超高難度の案件でした。どこに一番苦労したのか、正直わからないくらいです。でも、プロジェクトに関わるすべての人が意見を出し合い、話し合うことで解決策を見いだしてきました。

開発Uさん:
プロジェクトスタートから完成まで、約2年半もの時間を費やしました。これまでリバテープが携わってきたプロジェクトの平均開発期間は半年ほどなので、2年半という時間からも、会社が一丸となって、想いを注いできたことがお分かりいただけると思います。

「薄くて透明だから、貼っていないみたい」
「わたしでも簡単に貼れた」
『貼る』という負荷を軽減させてくれる、
肌と気持ちに優しい製品

03

episode

営業Yさん:
完成した製品を初めて貼ってみたとき、とにかくその貼りやすさにびっくりしました! 10µmのテープなんて、うまく貼れるわけがないし、すぐ剥がれるだろうと思っていましたから。だから完成したと聞いても「騙されないよ?」と疑っていたんです。でも、驚くほどきれいに貼れて。すぐさま、「自信を持ってお客様に提案できる!」「医療現場で使ってもらえる!」と自信に切り替わりました。

営業Aさん:
実際に貼ってみると、医療の現場で、たとえば針の固定やシャワー浴の際の防水、褥瘡(じょくそう)のケアに使うなど、使用シーンが次々に浮かんできました。貼りやすいだけでなく、防水性にも優れているんです。おまけに低刺激なので「貼っている」という違和感もない。凹凸部に貼れるので肘や膝、手の甲や足の甲にもしっかりと使用できるし、お客様に提案すれば必ず喜んでいただけると確信しました。

設備Sさん:
この製品は、他社様の類似した製品と比較しても「これ以上はない」と思えるくらい仕上がったと自負しています。この製品の開発・製造を通してさまざまな壁にぶつかりましたが、みんなのアイデアと連携でクリアしていくことができました。これはわたしたちプロジェクトメンバーにとってとても大きな自信につながりました。今は「どんな難しいオーダーでも、全部カタチにする! なんでもできるから、ぶつかってきてよ!」と思えるんです。

営業Yさん:
医療現場の方々も正直、最初は「薄いテープなんて、きっと貼りにくいはず」と思っていたでしょう。しかし、実際に手に取って使っていただくと「こんなに簡単に貼れるなんて思わなかった」「肘を曲げ伸ばししても剥がれないし、水にも強いんだね」と感動していただけました。実際に使用する医療従事者の皆様からの声を聞いたときは、嬉しくてすぐにプロジェクトメンバーに伝えに行きました。

営業Aさん:
特にNICUの乳幼児のケアを担当している看護師さんや、皮膚・排泄ケア認定看護師の皆さんからは喜びの声を多数いただきました。「従来のテープは、剥がそうとするときにどうしても赤ちゃんの肌を傷つけてしまうので心が痛かったけど、もう大丈夫」「入浴が苦痛ではなく、楽しみになるはずです。ありがとう」と。テープを剥がしたりする際に感じる痛みは、つまり辛いということでもあります。その辛さを軽減できるのはもちろんのこと、術後の感染予防や保護にも役立てていただけているのは、わたしたちにとって誇りです。

開発Uさん:
従来のテープはかぶれて痒くなったり、違和感で剥がしたくなったりするものだと思っている人は多いと思います。そんな人にこそ、この10µmのテープを使っていただきたいです。

開発Iさん:
わたしたちが作っている製品の多くは、ケガや病気のときに使用する製品です。憂鬱なときに使う物だからこそ、誰もが使いやすく気軽に処置を行うことができ、貼っていることを忘れてしまうような製品であって欲しいのです。ストレスが減れば、「ケガや病気であること」を忘れさせることができるかもしれない。そうすれば、心はもっと自由にもっと軽やかになるはずです。この技術を多岐にわたって応用し、一人でも多くの皆様の明るい未来を肌を通してサポートしていきたいと思っています。

team

プロジェクトメンバー

  • 営業 A さん
  • 開発 U さん
  • 開発 I さん
  • 設備 S さん
  • 営業 Y さん

お肌のことを考え続けた
リバテープ製薬だから。

密着性に富んだものから肌への低刺激性なものまで
様々な粘着設計が可能です。
また、お客様のご要望に合わせた
有効成分の粘着剤への配合も検討可能です。
様々な形状・構造のテープ製造技術が強みです。
お気軽にご相談ください。